はじめに
出張先や客先常駐先で、複数のMDM管理コンソールを確認しながらキッティング作業を進める。そんな場面で、ノートPC1台の画面だけをやりくりする窮屈さを感じたことはありませんか。
この記事では、私がUSB Type-C接続対応の15.6インチモバイルモニター「EVICIV EVC-1506」を、実際のキッティング・検証業務に組み込んで使ってみた結果をお伝えします。先に結論を言うと、これは高級ディスプレイの代替品ではありません。ただし「出先でもう1枚、画面が欲しい」というピンポイントな悩みには、価格以上に応えてくれる道具でした。
スペックの見方:軽さと接続の手軽さが軸
EVC-1506は、15.6インチ・FHD(1920×1080)のIPS液晶パネルを搭載したモバイルモニターです。視野角は上下左右ともに178度と広く、斜めから覗き込んでも色味が大きく崩れません。接続はUSB Type-Cと標準HDMIの両対応で、Type-C接続であればケーブル1本で映像・音声・給電をまかなえます。拡張モードと複製モードの両方に対応しており、横置き・縦置きでの利用も可能です。
本体にはバッテリーが内蔵されていません。この点は一見マイナスに思えますが、実際にはノートPCからの給電で完結するため、本体を薄く軽くできているという設計上のトレードオフです。価格帯や販売時期によって「EVC-1502」「EVC-1504」など型番違いのモデルが並行して流通しているため、購入時は商品ページで型番と対応解像度を必ず確認することをおすすめします(4K対応の上位モデルは価格帯も異なります)。
実務での検証:複数端末の確認作業はどう変わったか
実際の使い方は、ノートPCの画面でMDM管理コンソールを開いたまま、EVICIVの画面に実機のミラーリング表示や別クライアントの資料を映す、という構成です。iPhone2台・Android1台のキッティングを想定し、従来(ノートPC単体で画面を都度切り替える構成)と、EVICIV導入後(2画面同時表示)とで作業時間を比較しました。
3台分の初期設定と動作確認を行う一連の作業で、従来構成では画面切り替えのたびに数秒のロスが積み重なり、合計約28分かかっていたのに対し、EVICIV導入後は約21分に短縮されました。転送速度が上がったわけではなく、「今どの画面を見ているか」を切り替える手間そのものが減ったことが主な要因です。
画質については、FHD・IPSパネルらしく、色味も視野角も業務用途では十分なレベルです。動画編集や写真の色校正のようなシビアな用途には向きませんが、管理コンソールの画面確認や資料の表示であれば不満は感じませんでした。
導入前に知っておきたい注意点
良い面ばかりではありません。実務で気づいた注意点を正直に書きます。
まず、スタンド機構です。付属のケースを折りたたんでスタンド代わりにする方式のため、しっかりした角度調整ができる据え置きモニターと比べると、安定感はやや劣ります。移動中の新幹線や不安定な机の上では、置き場所を工夫する必要があります。
次に、給電の負荷です。ノートPC側からモニターへの給電が必要になるため、ノートPC本体のバッテリー消費は当然早くなります。長時間の外出先作業では、モバイルバッテリーやACアダプタを併用する前提で運用したほうが安心です。
最後に、モデルの見分けにくさです。EVICIVは型番違いのモバイルモニターを複数展開しているブランドのため、購入前に対応解像度・タッチパネルの有無・4K対応かどうかを商品ページで必ず確認してください。
セットアップと、荷物としての実感
セットアップに難しい操作は必要ありません。ノートPCとUSB Type-Cケーブルで接続すれば、追加ドライバなしにすぐ映像が出力されます。HDMI接続の場合は映像用ケーブルに加えて給電用のUSBケーブルも必要になるため、荷物を減らしたいならType-C接続で完結する組み合わせを選ぶのがおすすめです。
重量は本体のみでおよそ650g前後、付属のカバーを含めても手のひらに収まる薄さです。ノートPCと合わせて持ち歩いても、鞄の重さが極端に増える印象はありませんでした。実際に3週間ほど、週2〜3回の客先訪問に持ち歩いてみましたが、カバンの中で本体に傷がつくこともなく、付属の保護カバーだけで十分な耐久性を感じています。
音声については内蔵スピーカーを備えていますが、音質はあくまでおまけ程度です。会議での音声確認など、はっきりした音質が必要な場面ではイヤホンや外部スピーカーを併用したほうが快適です。3.5mmイヤホン出力に対応しているので、この点は困りません。
こんな人には向いている、向いていない
出張や客先常駐が多く、複数端末の画面を同時に確認する機会が多い一人情シスやキッティング担当者には、荷物を増やさずに作業効率を底上げできる道具です。逆に、常に同じデスクで据え置きモニターを使える環境の方には、優先度は高くありません。
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私自身がこのモニターを導入した経緯は、noteの方にも書いています。出先で「もう1枚、画面が欲しい」と思った瞬間の話です。よければあわせてご覧ください。
まとめ
EVICIVモバイルモニターは、万能なメインディスプレイの代わりにはなりません。ですが、出先で複数端末の画面を同時に確認したい一人情シスにとっては、荷物を最小限に抑えながら作業効率を上げてくれる、投資対効果のはっきりした道具でした。
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